加齢に伴い身体機能が低下することで噛む力などが衰え、食事が困難になります。硬いものや繊維質が豊富な食材を避けるようになり、味の好みも変化していくので自ずと摂取する栄養素に偏りが生まれてしまうのです。不足しがちな栄養素として挙げられるのがたんぱく質、カルシウム、ビタミンD、食物繊維です。この中でも特に不足しがちなのが筋肉を作るために必要なたんぱく質で、これが不足すると要介護リスクが上がってしまいます。
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日常的に食事介助を必要とする高齢者は少なくありません。味覚が低下することでこれまでとは異なる味を好むようになり、嗅覚が衰えることで食欲が低下します。噛む力も低下するので食事の範囲が狭まってしまいます。胃や腸の機能低下によって消化不良を起こすケースもあるでしょう。また、認知症を患う高齢者の場合、食事そのものを認識できなくなる可能性があります。その場合はこまめに声がけをしながら食事介助をしなければなりません。
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高齢者の食生活における課題として孤食が挙げられます。孤食とは日常的に1人だけで食事をすることで、その割合は年々増加しています。自分以外の食事を用意することがないので栄養素のバランスが偏り、食欲そのものが低下してしまいます。また、食品の入手困難問題も大きな課題として挙げられます。自宅から食品を買いに行く店までの距離が遠く、移動手段が限られているため、栄養素のバランスが整った食事を用意できなくなってしまいます。
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